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町物(京都・江戸)と浮世絵(その十八 歌川国芳「たとゑ尽の内」など) [洛東遺芳館]

(その十八) 歌川国芳「たとゑ尽(づくし)の内」など

たとゑ尽の内.jpg

歌川国芳「たとゑ尽の内(たとえづくしのうち)」大判三枚続(補記一)

これは、猫に関係する慣用句を絵にした3枚続きもの。実は一部が海外に流出していたため長らく3枚そろうことがなかった作品です。それが、2011年12月17日(土)~2012年2月12日(日)に「森アーツセンターギャラリー」で開催された「没後150年 歌川国芳展」で初めて3枚そろった状態で公開されました!さてさてどんな慣用句が描かれているかというと、たとえば右上は「猫にかつおぶし」「猫をかぶる」「猫に小判」「猫の尻へ才槌(寸法が合わず不釣合いなこと)」など。猫をかぶっている猫ちゃんのすました後姿がたまりません。

たとゑ尽の内右.jpg

(右) 右上から左へ、そして、下へ・・・
1 猫にかつおぶし → 油断大敵 → 食べられるぞ(((;◔ᴗ◔;)))
(国芳=「尻の二本の鰹節は、『其のまま地口 猫飼好五十三疋』の「日本橋=二本節(ぶし=ばし)」のスタート(発句)ということ。「鰹(かつお)」が「ヌケ」ているけど、この「ヌケ(省略)」は、談林俳諧の「ヌケ(俳諧の技法)」ですぞ。今回の、この「猫にかつおぶし」は、口元の「一本の鰹節」なんだ。この意味分かる♬☻☻♫•*¨*•.¸)
2 猫をかぶる → 上辺はおとなしい → 直ぐに噛みつくぞ (((;◔ᴗ◔;)))
3 猫に小判 → 猫に小判やる馬鹿がいるか(((;◔ᴗ◔;))) → 分からずやは放っとけ(((ʘ ʘ;)))
4 猫の尻へ才槌(木槌) →「猫は才槌使えないノヨ」→ どうにもナンセンス(((ʘ ʘ;))) (((ʘ ʘ;)))
(国芳=「絵文字」は、「猫(ねこ)ぽっいのにした」ぞ。これが(下記)=アドレス。アドレスがリンクしないのがあるけど、余り、「絵文字」も「パソコン」も、「縁が無いんだ」)☻☻♫•*¨*•.)

http://kaomoji-cafe.jp/tag/simple/

たとゑ尽の内中.jpg

(中)右上から左へ、そして、下へ・・・
5 猫舌 → 熱いものは駄目なんだ(((;ꏿöꏿ;))) → 冷めては美味くないよ(((༼•̫͡•༽)))
(国芳=この「図」は、湯気が出ていないぞ(((;◔ᴗ◔;))) こういう時には、「復刻版(補記二)を用いた方が、分かり易いよ( ꒪ͧ⌓꒪ͧ) )
6 猫背 → この図は、「首が前に出て背中が丸くなっていること」、即ち、「猫背だ」(((ʘ ʘ;))) → (国芳曰く)「これはネ(((;꒪ꈊ꒪;))) 前の「 2 猫をかぶる」と「対」になっているんだ(((ʘ ʘ;))) 「首輪をしていないだろ( ꒪ͧ⌓꒪ͧ) 『猫をかぶって、おとなしくしていて、猫ポーズ(猫背というより、これが地のポーズなのよ。そして、飼い主さん=佳い人・旦那・お大尽さんを探しているんですぞ(((;ꏿöꏿ;))))
7 猫顔 → 「猫顔、犬顔というけど、これぞ『猫顔』なのよ」( ꒪ͧ⌓꒪ͧ) 「黒毛でなく赤毛になっている(((;◔ᴗ◔;))) それはネ(((;꒪ꈊ꒪;))) 『茶髪(チャハツ)にしたんですぞ』♬☻☻♫•*¨*•.¸
8 有っても無くても猫の尻尾(シッポ)→ 「あってもなくてもいいもののこと」(((;◔ᴗ◔;)))
→ 誰かさんがほざいてたいた(((༼•̫͡•༽))) → 「尻尾のないヒトのひがみだ」と(((ʘ ʘ;))) 勝手に『有っても無くてもヨカンベーなんと、二度とほざくなよ』(((༼•̫͡•༽)))
9 猫叱るより猫を囲え→ 「猫に魚を取られて猫を叱るより、取られないように用心することが大切、問題が起きる前に予防策を講じよ、という意味。」(補記三)
(国芳)「この着物の柄は分かるかい」(((;◔ᴗ◔;))) ヒントは、『其のまま地口 猫飼好五十三疋』の「日本橋=二本節(ぶし=ばし)」の、「鰹節を縛っている藁縄」なんだ。そうよ、『お大尽(だいじん)』なんだぞ(((ʘ ʘ;))) 「吾が輩が『7猫顔=8お尻向けている猫』の、そうよ、その旦那さんということなんだ(((༼•̫͡•༽))) 『目が窪んで黒くなっているのは分かるかい』(((;◔ᴗ◔;))) ヒントは、『お大尽』の「尽(使い果たす)」ということかな( ꒪ͧ⌓꒪ͧ) 「意味が分かった、それはイイネ」♡⍢⃝♡

たとゑ尽の内左.jpg

(左)右上から左へ、そして、下へ・・・
10 (右上の三匹を一緒にして)「猫が顔(耳)を洗うと雨が降る」→「猫が手で耳の後ろから洗うような動作をすると、雨が降るということ。この成句、言い伝えは広く知られているが、猫の天気予報は日本に限らず、西洋にも伝えられている。猫が身繕いをしたり、草を食べると雨、水を飲むと雪、くしゃみをしても雪になるとか。」(補記三)
(国芳)この三匹のうち、上の赤猫は、「蝦蟇(雨を呼ぶ蝦蟇)」の真似をしている(((;◔ᴗ◔;)))
真ん中の猫は主役よ(((ʘ ʘ;))) その下の背中を向けている猫は、主役の猫がプロポーズしている♡⍢⃝♡ 「それで、耳でなく、前足なめているのか」(((;◔ᴗ◔;)))
11 (左上の猫)「猫も食わない」→「猫の魚辞退」「猫跨ぎ」(補記三)→「猫も食わないほど『不味い』ということ」(((ʘ ʘ;))) それとも、「内心食いたいのだが、遠慮している素振りを見せている」(((ʘ ʘ;)))
(国芳)「狂句・狂画ものに、正解はない。どうとっても結構ザンス」♬☻☻♫•*¨*•.¸
12(着物を着て鼠を見ている猫)「猫と庄屋に取らぬは無い」→「鼠を取らない猫がいないように、賄賂を取らない庄屋はいないということ。」(補記三)
(国芳)「この着物の柄は分かるかい」(((;◔ᴗ◔;))) ヒントは「猫に小判」の「小判」なんだが、「猫の鼻先に鼠を置くよう」とか「鼠捕る猫は爪を隠す」とか、その他イロイロアルヨ(((༼•̫͡•༽))) マア「庄屋さん」と解して結構・結構♬☻☻♫•*¨*•.¸ この「庄屋さん」は、「9お大尽さん」と同じ( ꒪ͧ⌓꒪ͧ) 「目が黒くない」(((ʘ ʘ;))) 「鼠の前では、目が黒くならない」(((ʘ ʘ;)))  「意味が分かった、それはイイネ」♬☻☻♫•*¨*•.¸
13 (右下の猫)「猫に紙袋(菓子袋)」→「猫の頭に紙袋を被せると前には行かず後へさがることから、後退りすることの例え。」(補記三)→「菓子袋に首を突っ込んで、取れなくなった図ジャナイノカナ」(((ʘ ʘ;))) 
(国芳)吾が輩の弟子の「月岡芳年」に「菓子袋・岩見銀山」という「猫鼠合戦」ものがあるんだ(((ʘ ʘ;))) そこに出て来るのは「菓子袋」なんだ(((ʘ ʘ;))) 「洛東遺芳館」には「月岡芳年」ものの佳いのがあるね(((༼•̫͡•༽))) 「もう疲れた」ฅ ̂⋒ิ ˑ̫ ⋒ิ ̂ฅ 「では、バイバイ」(ɔ ˘⌣˘)˘⌣˘ c)

補記一 幻の猫浮世絵

http://artnews.blog.so-net.ne.jp/upload/detail/E291AEE3819FE381A8E38291E5B0BDE381AEE38186E381A1.jpg.html


補記二 【新復刻完成コラム】 国芳の猫づくし~「たとゑ尽の内」編~

https://www.adachi-hanga.com/staffblog/000833/

補記三 ことわざに見る猫<日本>

http://www.necozanmai.com/zatsugaku/proverb-japan.html

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middrinn

顔文字がこれまた凄いですね(^_^;)
by middrinn (2018-02-16 09:33) 

yahantei

「顔文字」を初めての試行(((;◔ᴗ◔;)))→
この「顔文字」は国芳好みかも(((ʘ ʘ;)))→
「顔文字」も「目」がポイント→
♬☻☻♫•*¨*•.¸→これは鼻歌→(((;꒪ꈊ꒪;)))
※ この四種類(喜怒哀楽)で十分な感じ。
※ すべからく、「亀田鵬斎」のお蔭と心得るべし♬☻☻♫•*¨*•.
by yahantei (2018-02-16 13:57) 

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